妊娠してしまったことを、彼に言うか言わないか、とても悩みました。
こうなるかもしれない危険を知りながら不倫をしていたのだから、
自分ひとりで解決しようかとも思いました。
「なぜ、私だけがこんなに苦しまなくてはいけないの?」
「なぜ、女だけが傷つくの?」
きっと子供のことを口にすれば別れがくる。。。
しかし、彼から出た言葉は予想外の「あいつとは離婚する」でした。
妻を交えての話し合い・・・もちろん承知などしてくれませんでした。
当たり前ですよね、急に聞かされても承知などできるはずもないです。
私は目の前で、彼らが罵声を浴びせ、罵っているのをただ見ていました。
「あなたなんかと結婚しなければ良かった」
それでも彼女から出た言葉は「絶対に離婚はしない」でした。
結局、子供は堕胎。ひとりで育てようと思ったけれど、
妻側に堕胎を強く迫られ、念書を書かされ・・・すべて一人で処理しました。
彼はまったく助けてもくれませんでした。
憎しみと愛情。
いろいろな気持ちが混ざり合い、おかしくなりそうな日々が続きました。
最後の最後で裏切った彼への憎しみ。
それなのに彼を憎めない自分自身への苛立ち。
周囲に理解してもらえない苛立ち。
なぜ、彼ではなくてはいけないのか?
死のうとも思いました。
復讐してやろうとも思いました。
今まで勤めていた会社は辞め、自宅に引きこもったままでした。
その後しばらくして、彼から「会いたい、話がしたい」と連絡があり、
わだかまりを解くため、話し合いをしました。
「理解してもらえるまで今度こそ頑張ろう」と誓い合い、
あんなに辛い目にあいながらもこっそり会い続けていました。
「俺のことを信じて待っていてほしい」という、何の確約もない言葉を信じて。。
どうなるか分からない未来に向かうため。。。
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